プレゼントは何を選べばいい?行動経済学の見識!

忙しい年末年始真っ只中にあるクリスマス。贈り物に悩まれる方も多いのではないでしょうか?本当に喜んでもらえるプレゼントを選えるようになる行動科学の知見です。

 

1.       使用時の喜びを重視

送る側としては、ついつい、プレゼントを開けたときに喜んでもらおうと焦点を当てがちです。しかし、本当に喜んでもらえるプレゼントとは、もらった瞬間だけではなく、実際使ってもらうときにもっと楽しめるもの (Yang & Urminsky, 2018)。そのためには、「直接手渡ししなくても喜んでもらえるものは何かな」と考えると良いです。

 

2.       物より経験

イベントや旅行などの、「経験できるプレゼント」は、たとえ贈る側と贈られる側が一緒に使わなくても、物質的なプレゼントよりも両者の関係を強化することが研究で明らかにされています(Chan & Mogilner, 2007)。これは何かを経験するということがポジティブな感情を誘起し、それが二人の関係に反映されるからです。でも、もしどうしても経験より物を上げたいならば、今まで一緒に経験した楽しい旅行や趣味のことを思い出させてくれるプレゼントがいいでしょう。

 

3.       お金より気持ち

送る側からしてみれば、プレゼントにお金をかければかけるほど、思いが伝わるとか、より喜んでくれると考えがちです。しかし、行動経済学の調査によると、受け取った人はプレゼントの価格と実際の感謝の気持ちとの間にこのような関連性を感じていないことが分かっています。また、高価な贈り物の方がもっと気持ちがこもっていると感じているわけではありません(Flynn & Adams, 2009)。ですから、予算以上にお金をかけず、喜んでもらえるものを選びましょう。

 

4.       迷ったら聞いちゃう!

上記の第1点で話したよう、人は、プレゼントを選び際に、「いっぱい考えて選んだんだ」と、サプライズの要素を重視しすぎる傾向があります。その結果、本当に相手が欲しいものから外れてしまうこともよくあります。この傾向は、親しい人の間でもっと起こりがちです。しかし、調査によると、本当は人は自分の欲しいものを事前に伝えて、それをもらった方がうれしいと感じていることが分かっています(Gino & Flynn, 2011)。

 

プレゼントを選ぶ際には、ぜひこの4点に気を付けて選んでみてください。

Previous
Previous

「自制バイアス」とは何か?

Next
Next

物の向きで高級感が変わる? 無意識な情報プロセスを行動経済学が解釈!